郷土(くに)薫るまほろばへようこそ!

 

    

 

 

    

 

 

    

 

 

    

 

 

 

この歌「まほろば」は、「空の神兵」(作詞:梅木三郎、作曲:高木東六)の替え歌です。

「空の神兵」は軍歌ではありますが、メロディが明快でいい曲であるにも関わらず、

軍歌ゆえに一般に演奏され歌われる機会が少ないように思われ、残念に感じます。

そこで、自分なりに勝手に作った替え歌が、上記の歌です。

 

古事記にある、

 

倭は 国のまほろば 畳なづく 青垣 山隠れる 倭し美し

 

命の 全けむ人は 畳薦 平群の山の 熊白檮が葉を 髻華に挿せ その子

 

愛しけやし 我家の方よ 雲居立ち来も

 

という、日本建命(倭建命)の「国思歌」にちなみつつ、

大小たくさんの島々、山々からなる緑豊かな日本の国土をイメージして作った替え歌です。

 

一曲目の出だしの「藍より蒼き大空に大空に」は、

まさに視界が青い大空へと伸び行く雰囲気が印象的で、

「空の神兵」を作詞された梅木三郎先生に敬意を表して

元の歌詞をそのまま引用させてもらっています。

そして、日本を象徴する一つである雄大な富士を仰ぎ見つつ、

(日本建命も東国遠征の折、きっと雄大な富士の姿を眺められたことと思われます。)

 

敷島の大和心を人問はば朝日に匂ふ山桜花(本居宣長)

 

と言われるように、やはり日本を象徴する光輝く朝日(昇りゆく太陽)と

その朝日の輝きに照らされて咲き誇る桜をイメージしています。

 

また、「美し洲」としたのは「国思歌」の「倭し美し」を

狭い意味での大和(現在の奈良県)のみならず、

古くは大八洲と呼ばれた、島国である日本全体にイメージを膨らませたからです。

 

二曲目は、木々が生い茂る緑の山々、そして日本アルプスなど、濃い青緑色をした

碧玉の山肌のようなそそり立つ山々と、そこから湧き出る泉と流れる川、

緑と水の豊かな自然に育まれ育つ稲穂をイメージしています。

 

三曲目は、日本建命が「愛しけやし 我家の方よ 雲居立ち来も」と

故郷の大和の方角から雲が立ち上ってくるのを眺め、

故郷を懐かしんだ心境とともに、

 

天離る 鄙の長道ゆ 恋ひ来れば 明石の門より 大和島見ゆ(柿本人麻呂)

 

と詠まれた万葉集の和歌の情景も偲んでいます。

 

そして、日の光に照らされてきらきらと輝く波間を、海鳥が飛ぶような豊饒の海、

(光る海を朝日に照らされて輝く海ととらえるか、昼間の日光に照らされて

輝く海ととらえるか、または、夕日に照らされて輝く海ととらえるかによって、

それぞれ感じる印象が違ってくるかもしれません。)

また、日本建命が亡くなられた後、白鳥となって遺族をいざなうように

浜辺の方へと飛び去った伝説にちなんでいます。

飛ぶ鳥が風を誘い、澄んだ夜の月のような境地に至りつつ、

やさしい月の影は亡くなった人が、残された人々の心を

柔らかく慰めて照らしてくれていると空想しています。

 

最後の「錦なれ」は日本の四季の美しい彩りの意味、

またさらに日本が錦のごとく光輝く国であるようにとの思いを込めています。

 

四曲目は、「国思歌」の中で、日本建命が

「命の 全けむ人は 畳薦 平群の山の 熊白檮が葉を 髻華に挿せ その子」と

まわりの人達に、命の無事な者は病にかからないように

故郷の平群の山の樫の葉を髪に挿して飾れ と述べられたことにちなんでいます。

(現代においては、実際に樫の葉を髪に挿す機会はないと思いますが、自然や先人・

周りの人々・社会の恩恵・おかげを受けてということになるのかもしれません。)

 

「八宏に耀ふ大和魂」の部分は、日本建命が八尋白智鳥になったとういう記述がありますが、

その「八尋」の部分を引用しつつ、オリジナルの歌詞にある「大和魂」を合わせて、

日本の人々の一人一人の心と命がきらめき輝くイメージとともに、

広く周りを照らすがごとく大いに和する心 という意味を込めています。

 

そして、最後の「郷土薫る」は、空が晴れて日が照り、

郷土の生い茂った草木の匂い、土の匂いが匂うという意味と、

天地の恵みを受けた故郷の人々の営みや文化が薫ってくるという意味合いを兼ねています。

 

まほろば」を試聴できるサイト

https://youtu.be/vVx0N3qtwro

歌詞だけよりも歌声を聴いていただいた方が、より分かりやすいと思いましたので、

UTAU」という歌声合成ソフトを利用させていただいて、歌声を作成してみました。

機械的な歌声なので違和感があるかもしれませんが、良ければ試聴してみてください。

 

「空の神兵」の著作権者である作曲家の高木東六様方には、生前にお手紙を差し上げ、

 お電話にても御親族の方には、非営利目的で、悪意のない替え歌程度なら、

 web上で公表しても構わないのではとの、簡単ではありますが一応の許諾を

 得ております。ただし、もう一人の著作権者である作詞家の梅木三郎様は故人であり、

 著作権者が音楽会社等の法人の場合と違い、許諾を得るのは難しい状況で、

 残念ながら、きちっと許諾を得るには至っておりませんが、

 替え歌が少しでも多くの人に知ってもらえたらと考え、敢えて掲載しております。

 

営利目的で作った替え歌ではありませんので、替え歌自体は気に入っていただければ、

 学校やサークルでの合唱会、行事等での歌唱などで、自由に歌っていただいても

 かまいません。ただし、オリジナルの「空の神兵」の著作権に配慮をお願いします。

 

「国思歌」(くにしのびうた)は「思国歌」とも表記されますが、

 大和言葉の語順に合わせて、「思国歌」ではなく「国思歌」としました。

 

頻繁に当サイトを更新していない為、広告が表示されることがあると思いますが

 問題はございませんのでご了承ください。

 

 

郷土薫るまほろばのギャラリーを見る

 

 

inserted by FC2 system